コーチングというと、聞く、質問をするといった具体的なスキルが注目されることでしょう。コーチングとはそういったスキルの集大成を指すとみなされがちですが、実はコーチングには、すべてのスキルの前提と原則があります。その一つは、双方向のコミュニケーションであるということです。コミュニケーションが双方向なのは当然だと思われるでしょうか。しかし、日常を振り返ってみると、わたしたちのコミュニケーションは必ずしも双方向でないことに気づくことでしょう。たとえば上司が部下に、あるいは親が子どもに、一方的に指示を与えるといったことはよく見られることです。また、たとえ会話を交わしているとしても、一方が話している間にもう一方は次に自分が何を言うかを考えているといったこともよくあることでしょう。双方向であるとは、双方がただ話していればいいというものではないのです。相手が話したことを聞き、それについて自分も話す、その繰り返しが双方向のコミュニケーションといえるでしょう。コーチングでは、これを最も大切な原則としているのです。

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